不動産売却を成功させるノウハウNo.72
2022年04月29日
賃貸中の物件を高く売る方法
前回、「賃貸中物件を高く売ることができない理由は、買い手が住宅ローンを利用できないから」という話をしました。
しかし、これを解決するうまいやり方(?)もあります。
現在物件に住んでいる借り手に売るということです。
借り手は自分で住むのですから、居住用での購入となり、住宅ローンが利用できます。
ポイントは物件の面積が40㎡以上(銀行によっては30㎡でも可能)であることです。
いわゆる「ワンルームマンション」では難しい、と思ってください。
借り手の立場で考えてみましょう。
月7万円賃料を支払っている場合、賃料と同じ支払金額の住宅ローンを借りるとなると、2500万円程度の物件を買えることになります。
購入すると、管理費や修繕積立金、そして固定資産税を支払うことになりますから、賃料と同じ金額のローンを組むわけではありませんが、一般的に、同じ賃料支払うよりも買ってしまった方が月々の支払い額は減ります。
賃料のほうが住宅ローンよりも安かったら、誰も住宅を買わなくなってしまいます。
借り手に売却することは、売り手・買い手にとってメリットがある提案なのです。
では買ってくれる可能性の高い借り手とはどんな方でしょう?
一般的に次のような人たちです。
①何度も更新してくれている(長期の借り手)
②子供がいる
①の、何度も更新して長く住んでいるということは、エリアや物件が気にいっているからです。
「これからも長く賃料を支払うなら買ってしまおうか」という考えになりやすいでしょう。
②の場合、子供がいると学区域の関係から「同じエリアに住み続けたい」と考える人は多いでしょう。
「子供が独立したから」「連れ合いを亡くしたから」など、家族構成の変化で部屋のタイプを変えたいという借り手にはなかなか買ってもらえませんが、基本的には前向きに考えてくれるでしょう。
しかし、①と②に共通することは、「実際に住宅ローンを組むことができる世帯かどうか?」です。
また、貸すタイミングで買える借り手か、買えない借り手か見極めることも重要です。
借り手(テナント)が不動産を購入できる人なのか(住宅ローンが組めるのか)を知るには、入居当時の審査資料を確認してみましょう。
賃貸に出したオーナーは、管理会社から書類を受け取っているはずです。
・本人確認資料
・印鑑証明書
・源泉徴収票
つまり、借り手がどの企業で働いているのか、年収がどの程度なのかがわかるということです。
一般的に、自営業者は住宅ローンが組みづらく、会社員は組みやすいですから、この点を事前に確認してからコンタクトを取るのがよいでしょう。
「買う気になったが、住宅ローンの審査が通らなかったので買えなかった」という事態は、借り手にとっても気分がよいものではないからです。
貸し手と借り手との関係は良好であることが一番ですから、その点はケアしたうえで話を進めましょう。
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本日は以上となります。
次回も引き続き、 賢く・高く、不動産売却をしていただく為の、ノウハウ をお届けいたします。
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